難病の子どもと家族への支援

 ムコ多糖症やアイセル病は患者数が少なく、治療方法も開発段階の病気です。喘息やアトピーのように、よく聞く病名ではないし、ご近所に「ムコ多糖症やアイセル病の人がいる」なんてことはなかなかありません。それだけでも、患者さんや家族にとっては心細いですよね。下記は私たちが今まで研究で明らかにしてきた内容です。ご興味があれば、ご覧下さい。また、ご家族向けに、研究から明らかになった内容を簡単にまとめたページもご覧ください。

ムコ多糖症児と家族のための生活の工夫

私は看護師と保健師の資格を持ち小児病棟の看護師として働いておりました。仕事の関係で、ムコ多糖症をもつお子さんのお母様方からお話を伺う機会をいただき、各ご家庭の様々な生活の工夫を知ることができました。別の日、同じ病気をもつ他のお子さんのご家庭へ伺った際に、「あるお宅では、こうされていましたよ」とご紹介すると、「良いこと聞いた!ぜひやってみます!」と喜んでいただいた経験がありました。その経験をきっかけに、もっと知りたい方が日本のどこかにいるかもしれないと思うようになりました。

改めて、ネットで検索してみると、病気や治療に特化したものや個人ブログは散見されますが、ムコ多糖症という病気に特化した生活の工夫について、すぐには見つけられませんでした。希少難病であるが故に、お母様方が築き上げた生活の知恵が共有されないのは大変もったいないと思い、コーナー開設に至りました。

同じ病気をもつお子さんのために情報を提供して下さる方がおりましたら、ぜひ、ご連絡ください。どんな些細な工夫でも結構です。ムコ多糖症をもつお子さんにとって1日1日が大変貴重な毎日かと思います。皆様の工夫が各ご家庭で活用され、少しでもいい効果があることを願っております。※個人の工夫ですので実施にあたってのご不明点は主治医や看護師にご相談ください。

 

具体的な例…

<食事の工夫>

★微量栄養素にあごだし

薬に頼らずに微量栄養素を摂取したい場合があると思います。あるご家庭では、あご(トビウオ)だしを注入しているそうです。あごはイワシと比べて低カロリー・低脂質・高たんぱく質でダイエットにもいいそうです。母子ともに良い効果がありそうですね。

 

<排便コントロールの工夫>

★便秘対策に甘酒

便秘だけどなるべく薬を使いたくない場合があると思います。あるご家庭で、ノンアルコールの甘酒を注入するようにしたところ、とってもいい便が出るようになったそうです。甘酒には美肌効果もあり、アンチエイジングにいいそうです。母子ともに良い効果がありそうですね。

 

<皮膚ケアの工夫>

★胃瘻・気切部の緑茶消毒

 皮膚にもなるべく薬を使いたくない場合があると思います。あるご家庭では、消毒の際に緑茶を使用しており、肌荒れ知らずだそうです。緑茶には抗菌作用もあるので、口腔ケアに使用している方も多いのではないでしょうか。

 


※現在、情報募集中です

大東文化大学

坂口由紀子